そもそも、基本情報技術者試験に合格していない人が、応用情報技術者試験を受験することを、只木はお勧めしません。 基本情報技術者試験の受験勉強では、応用情報技術者試験の受験勉強では得難いものを得ることが出来ます。 そして、基本情報技術者試験から受けた方が、(見かけ上ちょっと回り道になったとしても)より確実に応用情報技術者試験に合格することが出来ます。 中部大学生で、基本情報技術者試験を飛ばして、応用情報技術者試験に受かった人を只木は知りません。 勉強の世界では一攫千金を狙うものではありません。博打は打つものではありません。
このように、このページでは、基本情報技術者試験に合格しているという前提で、応用情報技術者試験の勉強方法について解説します。 特に、科目「情報技術者演習B」の教科書である“キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者”の知識は全て持っている、という前提で解説します。 応用情報技術者試験の勉強を始めてみて、基礎的なことが分からなくなっていた場合など、必要なときには、この「キタミ式」を参照して下さい。
なお、下記で参照する書籍は、全て中部大学附属図書館で借りることができます。
[1] ニュースペックテキスト 応用情報技術者 2022年度
この本[1]を教科書として一通り読みます。最初から第12章まで、各章末にある「午後対策 重点テーマ解説」も含め、しっかりと読みます。 その際、次の[2]を全般的な参考書として使用します:
[2] 令和04年【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本
この本[2]は、参考書として使用するととても役に立ちます。 しかし、試験範囲の各分野について非常に詳しかったり全く素っ気なかったりと、 内容にデコボコと偏りがあるので、一冊を通読するべき教科書としては只木はお勧めしません。 上述のように、この本の中で詳しく記述されている部分を、役立つ内容として参考にします。 ところで、教科書[1]を通読すると言っても、第12章までを読めばよく、 それに続く教科書後半の「令和元年度秋季 応用情報技術者試験問題/応用情報技術者試験解答解説」は、必ずしも読まなくて良いです。 過去問対策については、下記の[第二段階]で行います。
教科書[1]を最初から第12章までしっかりと読んで下さい。この時の読み方が深いか浅いかが、午前試験の得点の高低に直結します。
[3] 【改訂4版】要点・用語早わかり 応用情報技術者 ポケット攻略本
この“ポケット攻略本”[3]は、[1], [2]を補足する上でとても良いです。 [1]および[2]を読んでもわからないことがあった場合に、[3]を読んで納得することが多いです。
なお、“アルゴリズムとデータ構造”については、補足的に次のように勉強を深めることが出来ます。
次の本[4]は、皆さんご存知の通り、科目「C言語基礎」および「C言語応用」の教科書です(一部の学年では、本書が一時品切れだったため、別の教科書を使用しました)。 これらの授業では、この本の主に「第1部 基礎編 文法」について勉強しました。 本来、この本は基本情報技術者試験への合格を目的とするものですが、 この本の「第2部 応用編 アルゴリズム」は、 応用情報技術者試験の午後試験で“プログラミング(アルゴリズム)”を選択し受験する場合においても、 問題解答への実力を養成するためにとても役立つ内容になっています。 この「第2部 応用編 アルゴリズム」で与えられている様々なC言語プログラムを、一度自分で入力し実行してみて、 午後試験に出題される可能性のある様々なアルゴリズムについて一つ一つ実感してみることをお勧めします。
応用情報技術者試験では、“外部結合”に関する問題がよく出ます。 しかし、[1]も[2]も外部結合に関する解説は弱い気がします。 外部結合については、次の“専門書”などで、確認しておくと良いでしょう。
[5] SQL 第2版 ゼロからはじめるデータベース操作 (p.239参照)
[6] 令和04年【秋期】応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
過去問対策は、基本情報技術者試験では「かんたん合格 基本情報技術者過去問題集」一冊でよかったのですが、 応用情報技術者試験の場合、この過去問題集なら万全というものはありません。 過去問解説書ごとに、なぜその正解が正解となるのかについて、解説内容が異なっている場合が多々あります。 そのため、いろいろな過去問解説書の解説内容を突き合わせ、自分が一番納得できる解説を採用し、 その解説内容への理解を深め、体得するようにしましょう。
とはいえ、問題を解く毎に、一々、これら3冊の本すべてを参照するのは大変です。2つを見比べるので十分かと思います。 2つを見比べ、自分が納得できる解法について理解を深め覚えましょう。 2つを見ても、模範解答を納得できない場合、3冊目にあたりましょう。 問題によっては、どの本も中途半端な解説で、正しい完全な解説が得られない場合もあります。 とにかく、自分で見て、一番納得できる解説を選びましょう。
応用情報技術者試験ドットコム
特に、この“応用情報技術者試験ドットコム”には「応用情報技術者試験過去問道場」があり、午前試験の過去問を“ゲーム感覚で”解くことができます。 答え合わせの際の問題解説も充実しています。 この「過去問道場」で、毎日、毎日、繰返し過去問を解いていれば、何となく午前問題が解けるようになるのではないでしょうか。 もちろん、間違った場合になぜその選択肢が間違いになるのか、正しい選択肢はなぜ正解となるのかについて、毎回、毎回しっかりと理解することが重要になります。 このように「過去問道場」を毎日繰り返していれば午前試験対策となります。 もし仮に「過去問道場」での問題解説が納得できないものであったなら、 上述の過去問解説書[6], [7], [8]の解説を参照してみて下さい。 一般に、応用情報技術者試験を含む情報処理技術者試験では、午前試験で過去問から6割程度が出題されるとのことです (上記「残り2週間で合格の可能性を上げる方法:情報処理技術者試験平成27年秋」参照)。 午前試験問題は、過去問をしっかりと押さえましょう。
学部学生で応用情報技術者試験に合格すれば立派です!!
合格したら、まだ学生とは言え、遠慮せず、早速名刺を作りましょう。
肩書に「応用情報技術者」を入れ、事あるごとに人に配りましょう。
(今どき、名刺を作るのに1,000円かからないと思います。)
必ず合格しましょう!!